【DTM】キックを大きく聞かせて「抜け感」を出す5つのテクニック【キックが埋もれてしまう方向け】

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かとてん
かとてん

どうも!かとてんです!!

 
EDMなどのダンスミュージックではキックがとても重要視されていますよね。
でも実際に曲を作ってみると・・・
 
「キックが弱すぎる・・・」
「重低音が感じられない・・・」
「他の音に埋もれちゃってるな・・・」
 
私を含め、特に初心者の方にはこういったことがよくあると思います。
 
実はこれ、なんとかなるんです。
ということで、今回の記事ではそんな悩みを解決すべく、キックを大きく聞かせるための「抜け感」を出す方法を解説していきます。
 
 
 

「抜け感」を出すために必要な考え方

まず、抜け感を出すためにこれだけは覚えていただきたい考え方があります。
それは、「どの音を優先して、どの音を削るのか」という考え方です。
 
というのも、帯域ごとに入れられる周波数の量が決められており、一定の値を超えると結果的に楽器の音像がはっきりしなくなってしまうためです。
入れすぎると溢れてしまうということで、その一定の値のことを「周波数の器」と表現されることもあります。
 
ちなみに、その「周波数の器」の目安となるのが「等ラウドネス曲線」と呼ばれるものになります。
等ラウドネス曲線は、帯域ごとに音の大きさが等しいと感じる周波数を可視化したものです。
※以下はイメージ図
 
人の耳は、100Hz以下は良く聞こえず、100~500Hzまではそこそこ聞こえ、500~5kHzまでは良く聞こえ、6kHz以上は少し聞こえづらいため、同じ音の大きさで効くためにはこのぐらいの差があるというわけです。
 
「周波数の器」を意識しながら、優先的に聞かせたい楽器の音を残し、その他の楽器の音は削る。
そんな考え方をしていただければなと思います。
 
それでは、「周波数の器」の考え方を念頭に置きつつ、次の節からキックの抜け感を出すための具体的なテクニックを紹介していきます。
 
 
 

抜け感を出す5つのテクニック

今回紹介するキックの抜け感、他の音に埋もれさせないためのテクニックは5つあります。
それを以下で解説していきます。
 
試したことのないテクニックがありましたらぜひ試してみてください!
 
 

ボリュームを(一番)大きくする

ただ単にキックのボリュームを他の音より大きくするだけでもかなり違います
他の音よりも小さいだけで簡単に埋もれてしまうのです。
 
ここで重要なのは「他の音」より大きくすることです。
「他の音」はキックより小さくしておきましょう。
 
 

サチュレーションをかける

サチュレーションで音を歪ませると倍音が付加されます。
この倍音の成分は人の耳が認識しやすい帯域(500~5kHz)ですので自然と音圧が増してくるのです。
 
特に高音域が出ていないキックの場合は大きな効果が期待できます
まずはスペクトラムアナライザーを使って、周波数成分を確認してみましょう。
 
 

イコライザ(EQ)をかける

シンセサイザーやスネア、ギターなどにも低音域の音がありますので、キックの周波数帯に被ってしまっている音を思い切ってバッサリとカット(ハイパスフィルター)してみてください。
すると、低音域にキックと競合する音がなくなるため、キックが埋もれずに抜けてきます。
 
ただし、ベースだけはキックの周波数帯と被っているため、両者のすみ分け作業が必要になります。
キックとベースの芯の音を鋭いQで譲ったり抑えたり・・・上手に処理していきましょう。譲り合いが基本です。
 
イコライザの使い方が分からない方はこちらの記事を参照
 
 

コンプレッサー(Comp)をかける

キックにコンプレッサーをかけることで音が圧縮され、サステイン(持続音)の音量が相対的に上がります。
わかりづらいですが、つまりはキックの音が大きく聞こえるようになるということです。
 
キックの音によって設定はまちまちですが、「どう設定すればいいかわからん・・・」という方は目安として以下の設定を試してみてください。
  • レシオ:4:1
  • アタック:15ms
  • リリース:100ms
  • ゲインリダクション:3dB
 
コンプレッサーの使い方が分からない方はこちらの記事を参照
 
 

サイドチェイン(ダッキング)をかける

サイドチェイン(ダッキング)は、メインの音が鳴る瞬間に他の音を絞って目立たせるというテクニックです。
今まで①~④まで説明してきましたが、なんだかんだこのテクニックが一番効きます
 
今回はキックの抜け感が欲しいので、キックが鳴る瞬間に他の全ての音を絞ってみましょう
コンプレッサーやボリュームのオートメーションでもできますが、プラグイン「Kick Start」が有名かつ、使いやすいのでオススメです。
 
「Kick Start」の詳細はこちらの記事を参照
 
 
 

さいごに

さて、これまでキックの抜け感を出すテクニックを5つ紹介してきました。
私のようにEDMを制作している人は特に大切な内容だったのではないかと思います。
 
テクニックの効果はありましたでしょうか?
まだ試していない方はぜひ試してみてください!!
 
それでは!良きDTMライフを!!
 
 
 
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